バイト君に人生相談されたのでその話。将来はブロガーになりたいんだって。

以下はあくまでも一般論です。

バイト君が「新卒でネット系広告代理店に入たいと思ってます。それでゆくゆくはサイト運営もしくはブロガーもしくはアフィリエイターとして活動できればと思うんです。でもまだどれに進んでいいのかわからなくて。アドバイスいただけませんか?」と言われた時、あなたならどうしますか?
以下は僕の反応です。

Q:
サイト運営やブロガー、アフィリエイターに将来なりたいんです。でもスキルがないからどうすればいいのか悩んでしまって。

A:
いや、ブロガーなんて何のITスキルもいらないし。文章を書いてアップするだけです。サイト運営やアフィリエイターも同じく、文章を書かないと始まらない。だから、悩むよりもまず始めて下さい。帰宅してなんでもいいからすぐにブログを開設して自分の書きたいことを書きなさい。

Q:
のらえもんさんにとってのマンションのように、まだ自分にとってのこれ、というテーマが固まってないんです。

A:
そんなもの誰が教えてくれるものでもないよ。

僕は、今のブログをはじめるまでに4回サイトとかブログを潰している。サイトを自分で初めて作ったのはまだ学生、90年代終わりごろでした。そこからいろいろやったけど、結局全部投げ出しました。テーマは全部違います。5回目に作ったのがいまのブログです。

その過去に4回つくったサイトやブログは、そもそも広告とかアクセス解析とか、そういう概念すら無い時代で、ただ自分が書きたいことを誰に教わるまでもなく書いてました。完全に趣味で初めたんです。

だから、君も何にしようと悩む前に、書き初めてネットに公開したほうがいいです。学生の時は無限にあると思っていた時間は社会人になるとどんどんなくなります。年々重くなる会社の責任、結婚、子育て、時が経つほど時間が自分以外の要素で無くなっていくんです。打席に立たないと物事は進まない。打席に何回も立てばそのうちヒットするでしょ。

Q:
どうやったらうまい文章がかけるのでしょう?

A:
僕がうまい文章を書いているかどうかは置いといて。
これは才能と訓練です。村上春樹は「どうやったら文章がうまく書けますか?という質問に才能が全てです」と答えました。トップオブトップの領域はそうだと思います。

ただ、文章は訓練である程度補うことができます。極端な話、ブログの文章なんてもんはいままで自分がどれだけ面白い文章を読んできたのか、そのアウトプットが現れるもんだと思ってます。君がいままでどれだけ本を読んだか、どれだけブログを読んだのかわからないけど、アウトプットを1とするとインプットは100とかそういうオーダーです。

近道を教えると「これいいな、面白い文章だな、こういうのを書けたらいいな」という人の本でもブログでも見つけて、読み漁り研究して文章を真似ましょう。コンテンツではなく文章の型みたいのを盗むのです。私は学生時代に毎日1冊づつ本を読むくらい乱読していたし、好きな作家を見つけたらその人の本は何遍も繰り返し読んでました。ネットでもこの人いいなと思うのはチェックして読んでるよね。君、いっぱい読んでる?

Q:
ところで、いま希望しているネット広告代理店業界ってどう思いますか?

A:
正直言って、あまり僕は君にススメたくはありません。
最近、グーグル検索すると、検索結果がアフィリエイトありきのサイトばかりになっていることに気づきませんか?(たしかに)君にとっては当たり前の検索結果かもしれないけど、もう20年近くネットに触っている僕にとっては誠に不思議な検索結果です。

例えば、ウォーターサーバーとかあるでしょ、ランキングとか出てるけどあれは単に広告料金順に並んでいるだけだからね。だってただの水に何の違いもないし。

Googleはいっぱいリンクを集めた文章がエライという理論で検索結果を表示していました。初めてしばらくの頃は良かったんだけど、広告からの収益という要素が入ってきてそれを悪用する人が増えた。偽装運営サイトをいっぱい作ってお目当てのサイトにリンクしまくる。一昔前はそれで上がった。いまは文章量が重要とかキーワードは何個までといろいろ解析されて、検索結果は、意図的な汚染がされているといえる。

Googleは基本的にルールベースで検索結果を作っているから、商売100%なサイトをなかなか排除できない。機械が全部「文章の中身をすべて読み込んで」点数をつけるようにはなれない。計算量がとてつもないことになるから間に合わない。汚染を取り除くには人力で介入するしか無いが、それは彼らはなるべくやりたがらないだろう。

もともと、趣味の延長だったユートピアみたいな世界がまずあって、検索エンジンはそこで産まれて大きくなった。でも、ネットが一般大衆も見るようになって、いつの間にか商売が入ってきた。商売はコンテンツを作るのに極めて強いエンジンとなるけど、ユートピアも破壊してしまう。それがいまのGoogle検索結果だ。

Q:
それは浄化されるのですか?

A:
浄化できないだろうね。きっと。

さっきもいったように、GoogleはAIで検索結果を決めているのだから、AIの動作を解析する奴が必ず現れる。計算量は有限だから解析はできる。検索結果が汚染されつづけて、みんなが嫌気が差した時、どうなるかは、アプリのように検索が減って蛸壺のような一つ一つのアプリにみんな逃げ込むのかもしれない。僕にはわからない。

話がそれたけど、ネット広告代理店に頼む商品ってどんなのだと思う?ただの大根や人参はネット広告に適さない。でも「超健康にいい大根」はネット広告に適する。単価10倍、100倍で売れるからね。一般的に健康食品の利益率は普通の食品に比べて極めて高い。でも信用がないからそのままでは買ってもらえない。だからネット広告に出す。根拠が薄くてもアフィリエイターに書いてもらう。そして検索結果を汚してみんなにこれがいいと信じ込ませる。健康食品に限らず、高い化粧品とかそういうちょっと怪しげで単価が高いものがネット広告と相性が良いんだ。君がもしそういう会社に行ったら、クソみたいな現実をいろいろと見ると思う。

Q:
そうなんですか・・・

A:
現状、新しいものをネットで売ろうとすると極めて高いハードルがある。検索結果が汚れているから正攻法ではもう上位の方に出てこれない、でもGoogleにお金を払えば検索結果の更に上に表示してもらうことができる。ASP経由でアフィリエイターに書いてもらうか、それともGoogleに払って上の方に広告として載せてもらうか。ネットで集客というのはいま、極めて高くつくんだ。

僕は住まいスタジアムをプロデュースするときに、将来的にはともかく初期段階ではまずこの罠に正面から挑戦しようと思ったんだ。今のところ成功している。だって現状広告費ゼロでもきちんと集客できているからね。これは極めて稀なことだと思ってる。

Q:
サイト運営についてはどう思いますか、メディアを作って・・・

A:
サイト運営だろうがブログだろうが、入り口が検索結果なのだとしたら、まずは文章を書けないとだめ。Googleは写真や図をアップしてもそれに説明文が付いていないと解釈してくれないから、写真をアップしても検索結果に反映されない。そしてサイト運営したくても文章がかけない、というのは「ボーカル俺でギターとドラムとベースを募集します」みたいなもの。失敗が見えてる。まずは自分がある程度全部できなきゃだめですよ。

Q:
一応、訓練はしているんです。いまクラウドワークスで1記事いくらってバイトをしています。

A:
もしかして、その記事を書くバイトってのは「ぐぐった内容をちょこちょこっと書き直して記事に仕立て上げる」ってやつ?(そうです)それはダメ。ネットで拾った文章をリライトは何の意味もない。ネットの大きな枠で見れば情報量が全く増えてない。他人のコンテンツパクって記事にするのはいけないことだし、それにそんなのをいくらやっても自分の文章というのは書けない。今すぐやめて自分のブログを立ち上げたほうがいい。

ネットの大きな枠で情報量を増やすという意味は、君の体験や考えとか、そういうネットに全くないものを文章化してネットに公開するということですよ。

AIはどんどん発達するから、そのうち検索結果から記事を自動的に生成することが可能になる。というかもうそこまで来ている。それは機械の仕事であって人間の仕事じゃない。でもネットの外の世界で体験したことを文章にするのは、機械は絶対にできない。そっちを目指さないとね。

残念ながら、もしいまが2003〜2005年だったら、現状からのスタートでも君はうまくいったかもしれない。でもいまは2017年だ。君のように考えている人はいっぱいいて、その人達全員がライバルだ。参加者が既に満員で、天才たちもいる世界に素手で戦っていかないといけない、いまから徒手空拳でネットで食べていける状態に持っていくのって本当にしんどい世界だと思う。

Q:
これからどうしたらいいのか、まだ迷ってしまってて。

A;
みんな平凡な大人になるんだ。僕も、僕の同級生もみんな平凡な大人になった。君はどういうルートにいったら特別な人間になれると迷って立ち止まっているのかもしれないけど、どのルートを進んでも結局平凡な大人になると思う、でもそれは悪いことじゃない。だから迷う前に行動することをおすすめするよ。

僕は君に呼ばれたからわざわざ1時間かけてここまで来て、君に1時間話している。その時間はとても貴重なものだ。金を払えとは言わない、でも大人の時間を使わせたのだから君は行動する必要があると思う。

それに君は僕のことを知っているじゃないか。

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